②堆肥化l TOP

葉や茎のリサイクルで堆肥を

ふかふかの土は古土再生で

再生古土図
再生古土活用図

植物が幹を大きく伸ばし、葉を茂らし美しい花を咲かせるためには先ず土の下の根が十分に張り巡らされていることが必要です。そのためには用土がふかふかに柔らかく、栄養分があることが必要です。その先ず”ふかふかの土”を作る材料が”堆肥”です。
ふかふかとは土の中に根を伸ばす空間や、水や空気の通る余地、水分や栄養を保持する力があるということです。
用土は数か月使うと固く締まり、その力を失う。そこで古土再生が必要となる。


”ふかふか”は堆肥で

農家では収穫した稲藁、畑の収穫後の株、抜き取った雑草、不要になった畳やむしろ等を腐らせて田や畑に漉き込んでいる。それらは何れも繊維質で弾力がある。また、腐るというのは分解酵素があるからで、用土の栄養分として植物の根から取り込みやすくしてくれる。


家庭園芸の堆肥作り

私は地球温暖化を阻止するためのほんの一部として、採種後の苗の根・茎・葉など残された部分を燃えるゴミとして捨てるのでなく、全て堆肥にリサイクルしている。
但し、再生古土を作る際に自作堆肥が不足の場合は、園芸店で購入バーク堆肥を使用している。バーク堆肥は材木製造過程で出る、木の皮を細断して分解させたものである。資源の循環利用で、燃やしてしまうよりは良いと言える。
また、冒頭の再生古土図の再生古土の中に堆肥がたっぷり捏ねられており、プランター栽培の場合、底全面にプラスチック・ネットがあるため、粗土を入れていない。

"地球環境に貢献"は誤解

”草花を庭中に咲かせて、地球環境に少しは貢献している”と満足していたが、ある資料を読んで、後ろ頭をガツンと殴られた。 植物の炭酸同化作用で酸素を増大しても、花後の苗を焼けば炭酸ガスを出しイーブンになってしまうとのことでした。
採種後の苗を生ごみとして捨てていたのをやめることだと、私は悟った。

裁断がネック

プランター園芸は用いる土の単位も少量で芸が細かい。用土改良のために古土と混ぜる堆肥は少量で粒も細かい。製造堆肥の粒が小さい。若い頃は比較的小さく切っていたが、歳と共にぞんざいになってきており、反省を余儀なくさせられている。


 
②堆肥化l 製作容器

ゴミペールを活用

ゴミペールの堆肥容器 堆肥容器

堆肥づくり専用容器は”コンポスト”という名前で園芸店で陳列していた。どれも高価だった。”市から給付金が出ますから”という店員の話だったが、市から給付金が出るにしても高価だった。初回に入れるEM補助剤の説明書を見ると、ゴミ容器でも構わないとのことだった。家の裏に周って見ると、丁度回収後の空いたペールがあったのでそれを使うことにした。



ご近所に迷惑だけは

”あのゴミペール頂戴”というと、用途を聞いた上で早速、家内から申し入れがあった。”ご近所に迷惑が掛からない様に…”とのことだった。”大丈夫”と返事した。”これから先は自分でも分からない世界なのに”と思った。

風評被害?を受ける

庭にゴミペールを置いたとたん、家族から反対の嵐だった。まとめると、臭いで隣家から文句を言われる。虫が湧いて衛生に悪い。の2つに集約された。腐敗臭でなく、乳酸菌飲料のような甘いかすかな香りだと、説明した。変な虫を見かけた際には殺虫剤の噴霧でふたを閉じて駆除できる。ことでけりを付け、細心の注意を払って来て20年、”スイカの皮、筍の皮”等の注文があり、現在一定の評価を得ている。

②堆肥化/ 堆肥素材

葉や茎のリサイクルで堆肥を

採種後の苗を細断
採種後の株を細断

花後の苗を生ごみとして捨ててしまわずに、細かく切って製造容器の中に混ぜ込んで分解させ堆肥にする。当初は全部細かくはさみで切った。従って良質の堆肥が出来上がり、古土に混ぜて用土を再生できた。 再び茎や葉になり花を咲かせようというのだ。

果物の皮や野菜の切れ端

2回目以降は一変した。ミカンの皮・筍・西瓜の皮等、野菜や果物の場合はは出来るだけ、それらを堆肥素材として活用している。従って、堆肥としては雑多の大きさとなった。

樹木剪定の若葉

数本低木を植えているが、年1回若葉を剪定する。若葉は柔らかく分解されやすいので、太い古枝以外の殆どを堆肥素材として活用している。

キャベツ外皮のままで

知人がキャベツを自家栽培されていて、収穫後そのまま頂戴することがある。新鮮で大変有り難い。大量の堆肥素材が発生する。マーケットで見るキャベツは小さい。流通過程でむかれている葉は少なくないと思う。

水分も有効成分

ペールの底に水分が溜まる。有効なので土中にまく。少し残して次期堆肥製造に役立たせている。勿論、ペール内は掃除しない。10数年連続して使っている。味噌漬けダルと同じように。

②堆肥化/分解酵素

土中の分解酵素を活用

分解酵素は最初の1袋のみ

コンポスト容器にEM材を入れている
コンポスト容器にEM材を入れている

近くの園芸店で約1リットル入りのビニール袋に入った分解酵素を購入できる。見た目には糠のようであるが、数多くの種類の分解酵素を含んでいるという。
堆肥素材を10cm程度積んだところでスプーン1杯程度を振りかける。
袋の分解酵素を全部使い終わっても大丈夫。堆肥容器の至る所に付着しており、 酵素の補充は必要ない。気になれば、古土を酵素の代わりに振りかける。土中の酵素を活用する。

80種類の分解成分

小さなビニル袋の中におがくずのような、糠のようなものが入っているだけで、約80種類の分解酵素が入っていますと書いてあってもすぐには信じられない。 但し、匂いだけはヨーグルトのような甘い香りがするので、そんなものかなと思う。

二度と買わない

テレビで見たが、ブルガリアヨーグルトを毎日作っている家庭では、樽を洗ったことがないという。堆肥製造容器を洗わない。継続して何回も使っている。底に少し水分が残るが、これが大きな働きをしていると思う。

6つの育苗プロセス概要

「採種」:次の年の種用として、良さそうな種を貯蔵しておく。
「堆肥化」:採種後の株を捨てずに、用土の改良堆肥にする。
「播種」:発芽適季になれば播種容器にタネを蒔く。
「移植」:播種容器に発芽した苗を切り分けてポットに自立させる。
「定植」:花壇や鉢に育ったポット苗を本植えする。
「育苗」:十分に枝を伸ばし、葉を茂らせ、花を咲かせる。